【きほんの質問】遺伝子治療を受けられる年齢は決まっている?

遺伝性疾患プラス編集部

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「遺伝子治療は、受けられる設定年齢などあるのでしょうか?」(匿名希望)

内容によって可能となる年齢は変わってきます。現時点で、日本で保険適用となっている遺伝子治療を例に挙げて説明します。

たとえば、脊髄性筋萎縮症については「ゾルゲンスマ」が承認されています。これは、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いて、SMNタンパク質を補う遺伝子治療です。「ゾルゲンスマ」の投与には、いくつかの項目を満たしている必要がありますが、そのひとつに年齢として「2歳未満であること」が示されています。

また、血液のがんに対する遺伝子治療として、「キムリア」が承認されています。キムリアは免疫細胞(T細胞)を患者から取り出して、がん細胞を攻撃する遺伝子を加えて戻す治療です。

この治療も、いくつかの項目を満たしている必要がありますが、年齢に着目すると、白血病では25歳以下であることが求められています。

※座談会の内容は、2021年2月(収録当時)の情報です。