先天奇形症候群の原因遺伝子として「MN1」を新たに特定

遺伝性疾患プラス編集部

POINT

  1. 特徴が共通の3人の患者さんの遺伝子を解析した結果、全員でMN1遺伝子の異常を発見
  2. 3人とも、MN1遺伝子のエクソン2という部分に異常があった

同様の特徴がみられる患者さん3人の遺伝子解析から、共通した遺伝子変異を発見

横浜市立大学は、中枢神経異常と特徴的な頭蓋顔面異常をきたす新たな先天性奇形症候群の原因となる遺伝子「MN1」を特定しました。

精神・運動の発達遅延、言語障害、特徴的な頭蓋顔面異常(長頭症、平たんな顔、眼間解離、耳介低位、上向きの鼻孔など)、過食症、脳構造の異常を呈する3人を対象に、全エクソーム解析という遺伝子検査法を用いて、遺伝子変異の解析を実施。その結果、3人に共通して、「MN1」という遺伝子のエクソン2という部分に異常(短縮型変異)が確認されました。

今回、新たな先天性奇形症候群の原因としてMN1遺伝子が同定されたことで、先天性奇形症候群の病態解明と診断法・治療法の開発へ大きな寄与が期待されます。(遺伝性疾患プラス編集部)

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