重度肢体障がいをもつ子どもたちがキャリアイメージを描くきっかけに
バイオジェン・ジャパンは、分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)の開発および提供を手掛ける株式会社オリィ研究所と共同で、難病や重度障がいなどで外出困難な人が分身ロボットを操作して接客を行う「分身ロボットカフェDAWN ver.β(ドーン バージョンベータ)」の期間限定地域キャラバン店において、重度肢体障がいを持つ生徒達のための「遠隔就労体験プログラム」を実施すると発表しました。
分身ロボットカフェは、オンラインで自身の分身となるロボットを遠隔操作し、接客サービスを提供する新しいカフェで、病気や障がいなどで外出が困難な人に分身ロボットのパイロットという新しい働き方を提案しています。
障がいを持つ人々の教育施設である特別支援学校を卒業した人の進路で、肢体障がいを持つ卒業生は、他の障害を持つ卒業生と比べて就職や進学の道を進む人が非常に少ないことが問題となっています。
昨年度は、重度肢体不自由の生徒向けにOriHimeを使った遠隔就労体験の受け入れを東京・日本橋の「分身ロボットカフェ」にて実験的に開始。具体的なキャリアイメージについて、生徒自身、家族、教育現場の先生も含めて考えるきっかけとなったことから、引き続き今年度もプログラムが実施されることになりました。
先輩パイロットとチームで研修、期間限定カフェでデビューを目指す
今年度のプログラムは、すでに東京・日本橋の分身ロボットカフェで働いている「先輩パイロット」と、今回初めてチャレンジする特別支援学校の生徒がチームになり遠隔就労体験の研修を積んだ後、11月12日から地元福岡で開催される「分身ロボットカフェ in 福岡」でのデビューを目指します。参加する生徒は、自宅などからスマホ・タブレット・PCを使ってOriHimeを遠隔操作します。操作アプリを通じてお店の映像が見え、現地にいる人と会話もできます。
キャラバンカフェの開催地は福岡県と北海道で、昨年度にも日本橋の分身ロボットカフェへの特別支援学校生徒の遠隔就労体験受入れプログラムを実施していました。今年度は2エリア合計で約20人の生徒の受け入れを予定しています。(遺伝性疾患プラス編集部)