ウィルソン病と低亜鉛血症の治療薬「ノベルジン」の顆粒タイプが発売

遺伝性疾患プラス編集部

POINT

  1. ウィルソン病の治療剤として、銅の排泄を促す飲み薬である「ノベルジン顆粒5%」を発売
  2. ノベルジンはこれまでに錠剤が販売されていたが、細かい投与量の調整が必要な患者さんのニーズを考慮し顆粒タイプを開発
  3. 製造販売承認取得後、安定供給確保の観点から発売を延期していたが、ついに発売

全身の臓器に銅が蓄積し、障害を引き起こす病気

ノーベルファーマ株式会社は2月1日、ウィルソン病および低亜鉛血症の治療剤である「ノベルジン(R)顆粒5%」(一般名:酢酸亜鉛水和物)の販売を開始したことを発表しました。

ウィルソン病は、肝臓、脳、目、腎臓などをはじめとした全身の臓器に銅が蓄積することでさまざまな障害が起こる遺伝性疾患です。ノベルジンは、銅の排泄を促す飲み薬(銅吸収阻害剤)の一つで、これまでにノベルジン錠25mg・50mgが販売されていました。

細かい投与量の調整が必要な患者さんのニーズに対応

同社は、細かい投与量の調整が必要な、低年齢の患者さんや嚥下障害などを持つ高齢の患者さんのニーズを考慮し新剤型である同剤を開発。2021年1月22日に製造販売承認を取得し、同年5月に薬価基準収載されました。しかし、安定供給確保の観点から発売を延期していました。

同社は、「新剤型発売により、低年齢の小児患者さんや嚥下障害を伴う高齢患者さんの新たな選択肢になれば幸甚です」と伝えています。(遺伝性疾患プラス編集部)

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