開発中のHAE治療薬「Garadacimab」、6割以上の患者さんで6か月無発作を確認

遺伝性疾患プラス編集部

POINT

  1. 遺伝性血管性浮腫の長期発作抑制治療薬として、Garadacimabを評価した第3相試験の結果を発表
  2. HAE発作に至る連鎖反応の最初の段階であるFXIIaを特異的に阻害
  3. Garadacimabを月1回6か月間注射で61.5%の患者さんが無発作、偽薬グループでは無発作はいなかった

浮腫形成に至る連鎖反応を抑制する新しい治療薬

CSLベーリング株式会社は3月15日、遺伝性血管性浮腫(HAE)の長期発作抑制治療薬として開発中のGaradacimabについて、有効性と安全性を評価した第3相臨床試験である、VANGUARD試験の結果を発表しました。

HAEは、発作的に全身のいろいろな部分が繰り返して腫れる遺伝性疾患で、顔や手足のほか胃腸や気道も腫れやすく、窒息して命に関わることもある病気です。

Garadacimabは、月1回の皮下注射によってHAE発作を抑制する治療薬で、浮腫の原因であるブラジキニンの産生に関与するFXIIaを特異的に阻害し、浮腫形成に至る連鎖の最初の段階を抑制します。

1か月あたりの発作率を有意に抑制

VANGUARD試験では、Garadacimabを6か月間中注射したグループにおいて61.5%の患者さんが無発作であったのに対し、プラセボ(偽薬)のグループでは同じ期間で無発作の患者さんはいませんでした。プラセボと比較した1か月あたりの発作率の減少は、ベースラインの発作率で調整したところ89.2%で、1か月あたりの発作率を統計学的に有意に抑制することが示されました。また、Garadacimabの良好な安全性プロファイルと忍容性も確認されました。

同社は、試験の結果は、2023年米国アレルギー・喘息・免疫学会(AAAAI)で発表されるとともに、今年の下半期に、各国の規制当局に承認申請を行う予定であると伝えています。(遺伝性疾患プラス)

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