眼皮膚白皮症

遺伝性疾患プラス編集部

眼皮膚白皮症の臨床試験情報
英名 Oculocutaneous albinism
別名 Albinism, oculocutaneous、OCA、先天性白皮症、全身性白皮症、アルビノ、白子症、含まれる疾患として、ヘルマンスキー・パドラック(Hermansky-Pudlak)症候群、チェディアック・東(Chediak-Higashi)症候群、グリセリ(Griscelli)症候群など
日本の患者数 約5,000人と推定(令和4年度末現在特定医療費(指定難病)受給者証所持者数34人)
発症頻度 不明(病型や国によって異なる)
子どもに遺伝するか 遺伝する[常染色体劣性(潜性)遺伝形式]
発症年齢 生まれつき
性別 男女とも
主な症状 皮膚・毛髪・目の色素減少、視力低下、皮膚がんなど
原因遺伝子 TYR、OCA2、TYRP1、SLC45A2など
治療 対症療法
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どのような病気?

眼皮膚白皮症は、メラニンと呼ばれる色素を作る機能やメラニンの細胞内輸送に関わる機能の異常によりメラニン色素が減少もしくは欠失し、皮膚や毛髪、目などの色が薄くなるなどの症状や特徴が見られる遺伝性疾患です。

この病気は、遺伝的な要因のほか、メラニン色素の減少による症状以外の合併症があるかどうかにより、複数の病型に分けられます(詳細は後述)。

病型や個人により、皮膚・髪・目における特徴や傾向は異なりますが、生まれつき全身の皮膚が白く(白色調)、明るい色の髪や目となります。皮膚の色は明らかに白い皮膚の場合もあれば、必ずしも白皮症と認識できない場合もあり、さまざまです。目は、虹彩(瞳の色がある部分)や、網膜(目の奥で光を感知する膜)の色素が減少します。虹彩の色は、青から灰色調、頭髪は白から茶褐色や銀色となることが多いとされます。

この病気がある人の多くは視力低下のほか、眼球が速く不随意に動く(眼振)、眼球が同じ方向を向かない(斜視)、光に対して過敏になる(羞明、しゅうめい)といった眼の異常が認められます。また、色素には、日光などから細胞のDNAを守る働きがあるため、長期間日光にさらされることで、悪性黒色腫を含む皮膚がんのリスクが高まります。

眼皮膚白皮症で見られる症状(米NIH GARDより和訳)

高頻度に見られる症状

全身性低色素沈着、虹彩の低色素化、眼底の低色素沈着、皮膚の光線過敏症、中心窩(ちゅうしんか、網膜の中にあり物を細部まで見るのに必要な組織)の低形成、屈折異常(網膜に焦点が合っていない)、眼振、光過敏症、視力の低下

良く見られる症状

白髪、毛髪の全体的な色素減少、毛髪の色素減少、白い眉毛、白いまつげ、皮膚の色素沈着がない/低下、眼白皮症、斜視、皮膚の扁平上皮がん

しばしば見られる症状

赤い毛髪、基底細胞がん

まれに見られる症状

虹彩コロボーマ(虹彩の一部に欠損が見られる)、皮膚悪性黒色腫

眼皮膚白皮症は、メラニン色素が少ないことによる症状だけが見られる非症候型のほかに、出血傾向(出血が止まりにくい)や免疫不全などの合併症が見られる症候型があり、大きく2つに分けられます。また、その中で非症候型の病型は、これまでに眼皮膚白皮症1型~8型の8種類が報告されています。症候型の眼皮膚白皮症には、ヘルマンスキー・パドラック症候群、チェディアック・東症候群、グリセリ症候群の3つの症候群が含まれ、さらに原因遺伝子によってヘルマンスキー・パドラック症候群はHPS1~HPS11の11型、グリセリ症候群はGS1~GS3の3型の病型が報告されています。

以下の表にそれぞれの病型や症候群における特徴、眼皮膚白皮症の全体における割合を示します。

非症候型の眼皮膚白皮症

病型 眼皮膚白皮症における割合 特徴

眼皮膚白皮症1型(OCA1:さらにOCA1A、OCA1B、OCA1MP、OCA1TSに分けられる)

42%

・髪は白、皮膚は非常に青白い、虹彩は明るい色の人が多い

・OCA1は、さらに細かいグループに分けて考えられることがあり、多くはOCA1A(チロシナーゼ陰性型)もしくはOCA1B(黄色変異型)、それ以外にOCA1MP(最小色素型)、OCA1TS(温度感受性型)と呼ばれるまれなグループがある

・OCA1Aは、チロシナーゼ酵素が全くないかもしくは不活性。網膜、虹彩、皮膚の色素が重度に減少する

・OCA1Bは、チロシナーゼ酵素活性が低下している。皮膚や毛髪の色素減少の程度はさまざまで、ほぼ正常な場合もある

眼皮膚白皮症2型(OCA2)

28%

・OCA1よりも軽度とされ、皮膚は通常青白く、髪は明るい黄色、金髪、明るい茶色など

・OCA3とともにアフリカで多い病型とされている

眼皮膚白皮症3型(OCA3)

2.1%

・皮膚は赤褐色、髪色は赤みがかった色~赤、虹彩の色はヘーゼル色または茶色

・他のタイプの眼皮膚白皮症よりも視覚異常は軽度の場合が多いとされる

眼皮膚白皮症4型(OCA4)

11%

・OCA2の症状や特徴と似ている

・日本で最も多いOCAとされる

眼皮膚白皮症5型(OCA5)

不明

・これまでパキスタンのみで報告されており、原因となる遺伝子は不明

・報告された人はOCA1と同様に白い肌、金髪、眼障害が認められた

眼皮膚白皮症6型(OCA6)

3%

・眼の特徴は他の病型と同じ

・通常、皮膚は低色素で、日焼けが可能な場合もある

・髪の色は白から茶色まで

眼皮膚白皮症7型(OCA7)

<1%

・この病型はまだわずかな例しか報告されていない

・症状や特徴は他の病型と同じ

眼皮膚白皮症8型(OCA8)

<1%

・まれな病型

・毛髪・皮膚の色素減少は軽度

症候型の眼皮膚白皮症

疾患名(病型) 眼皮膚白皮症における割合 特徴

ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS1~HPS11)

4%

・出血傾向を示す(血小板の濃染顆粒に異常)

・肺線維症、肉芽腫性大腸炎、免疫不全症などが見られる場合がある

・ほぼ全員の子どもで乳児眼振が見られる

・髪の色は白から茶色まで

・皮膚の色は少なくとも、家族よりも少し明るいとされる

・視力低下を伴う網膜の中心窩低形成が見られる

チェディアック・東症候群

<1%

・白血球の異常(白血球巨大顆粒)と免疫不全を合併する

・青年期後期から成人期に神経学的な症状(学習障害、末梢神経障害、運動失調、パーキンソン症状など)を発症することがある

・出血傾向を示すことがある

・眼皮膚白皮症の特徴はそれほど重症ではなく、「部分的な」眼皮膚白皮症と呼ばれることもある

グリセリ症候群(GS1、GS2、GS3)

<1%

・チェディアック・東症候群に症状が似ているが白血球巨大顆粒は見られない

・銀灰色の髪、皮膚の低色素症

・眼の特徴はさまざま

・GS1は、神経学的な症状が見られるが、免疫不全の症状は見られない

・GS2は、神経学的な症状と免疫不全がどちらも見られる

・GS3は、神経学的症状、免疫不全症状どちらも見られない

眼皮膚白皮症の発症頻度は、それぞれの病型だけでなく、国や民族によっても異なります。例えば非症候型の眼皮膚白皮症はアフリカでは4,000~7,000に1人、欧州では1万2,000人~1万5,000人に1人の頻度で発症すると推定されています。全ての地域において発症頻度が明らかになっているわけではありませんが、眼皮膚白皮症は世界中のさまざまな民族において発症することが明らかになっています。症候型の眼皮膚白皮症は非常にまれで、ヘルマンスキー・パドラック症候群の発症頻度は50万~100万人に1人と推定されています。

また、日本の患者数は、およそ5,000人と推定されています。

眼皮膚白皮症は、非症候型・症候型含め指定難病対象疾病(指定難病164)の対象となっています。また、チェディアック・東症候群は原発性免疫不全症候群(指定難病65)の対象となる場合があります。

小児慢性特定疾病の「眼皮膚白皮症」は、非症候型の眼皮膚白皮症を対象としており、症候型は別途「免疫疾患」、「血液疾患」群で対象となっています。

何の遺伝子が原因となるの?

どのような病気?で説明した通り、眼皮膚白皮症は、原因遺伝子ごとに病型が分かれています。OCA5は原因遺伝子領域のみしか明らかになっていないため、これまでに非症候型で7つ、症候型で15の原因遺伝子が報告されています(下表参照)。

非症候型の眼皮膚白皮症

病型 染色体の領域 原因遺伝子 作られるタンパク質など

OCA1

11q14.3

TYR

チロシナーゼ酵素

OCA2

15q12-q13.1

OCA2(P)

OCA2メラノソーム膜タンパク質

OCA3

9p23

TYRP1

チロシナーゼ関連タンパク質1

OCA4

5p13.2

SLC45A2

溶質キャリアファミリー45メンバー2

OCA5

4q24

不明

-

OCA6

15q21.1

SLC24A5

溶質キャリアファミリー24メンバー5

OCA7

10q22.2-q22.3

LRMDA(C10orf11)

ロイシンリッチメラノサイト分化関連タンパク質

OCA8

13q32.1

DCT

ドーパクロムトートメラーゼ

非症候型の眼皮膚白皮症の原因遺伝子は、メラニン色素の生成に直接、もしくは間接的に関与しています。例えば、OCA1の原因遺伝子であるTYRは、チロシナーゼと呼ばれる酵素の設計図となります。チロシナーゼは、メラニンを生成するメラノサイトと呼ばれる特殊な細胞において、メラニン生成の最初の段階(チロシンと呼ばれるアミノ酸をドーパキノンと呼ばれる別の化合物に変換)で働きます。TYRの変異により、メラニンの生成能力が阻害されます。

メラニンは、皮膚、髪、目の色を決定する物質で、網膜においてメラニンは正常な視力にも関与しています。そのため、これらの遺伝子のいずれかの変異が、細胞のメラニン生成能力を阻害し、皮膚、髪、目の色素沈着を減少させ、網膜のメラニン不足により視力障害を引き起こすと考えられています。

ヘルマンスキー・パドラック症候群

病型 染色体の領域 原因遺伝子 作られるタンパク質など

HPS1

10q24.2

HPS1

HPS1ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体3、サブユニット1

HPS2

5q14.1

AP3B1

アダプター関連タンパク質複合体3、サブユニットベータ1

HPS3

3q24

HPS3

HPS3ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体2、サブユニット1

HPS4

22q12.1

HPS4

HPS4ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体3、サブユニット2

HPS5

11p15.1

HPS5

HPS5ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体2、サブユニット2

HPS6

10q24.32

HPS6

HPS6ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体2、サブユニット3

HPS7

6p22.3

DTNBP1

DTNBP1ジストロブレビン結合タンパク質1

HPS8

19q13.32

BLOC1S3

BLOC1S3ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体1、サブユニット3

HPS9

15q21.1

BLOC1S6(PLDN)

BLOC1S6ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体1、サブユニット6

HPS10

19p13.3

AP3D1

アダプター関連タンパク質複合体3、サブユニットデルタ1

HPS11

6p24.3

BLOC1S5

BLOC1S5ライソゾーム関連オルガネラ生合成複合体1、サブユニット5

ヘルマンスキー・パドラック症候群の原因となる遺伝子の多くは、「ライソゾーム関連オルガネラ」(LRO)の形成や輸送に重要な役割を持つタンパク質の設計図となります。LROは、ライソゾームと呼ばれる細胞内小器官によく似た機能を持つ細胞構造です。

ライソゾームは、さまざまな物質を分解・消化してリサイクルする機能を持つ細胞内小器官で、LROは特定の細胞で特殊な機能を持ちます。メラノサイトには、メラノソームと呼ばれるLROがあり、メラノソームはメラニンを生成し、輸送・分配する機能を持っています。正常な色素沈着が起こるためには、メラノソームが形成された後、輸送されてメラノサイトの外の細胞に移動する必要があります。また、メラノサイト以外に、血液凝固機能を持つ血小板、また肺細胞にもLROが確認されています。

遺伝子の変異によってLROの形成が妨げられ機能が失われることにより、メラノソームによるメラニンを生成し分配する機能に影響が現れます。また、血小板内のLROが失われることで血栓を形成し出血を止める能力が影響されたり、肺細胞内のLRO機能が失われることで肺線維症を引き起こしたりする可能性があります。

チェディアック・東症候群

病型 染色体の領域 原因遺伝子 作られるタンパク質など

CHS

1q42.3

LYST

ライソゾーム輸送調節因子

チェディアック・東症候群の原因となる LYST遺伝子は、ライソゾーム輸送調節因子と呼ばれるタンパク質の設計図です。このタンパク質はライソゾームや、ライソゾームに似た細胞構造への物質の輸送に役割を持つと考えられています。

LYST遺伝子の変異により全身の細胞のライソゾームやLROなどの正常な構造や機能に影響が出ると考えられ、例えば、メラノソームの構造に異常が生じることでメラニンがメラノソームに閉じ込められ色素沈着に影響が現れる、免疫システム細胞でのライソゾーム肥大により細菌などの感染から体を守ることができなくなるなどのほか、血小板や、神経細胞の異常なライソゾームもチェディアック・東症候群の症状に関連すると考えられています。

グリセリ症候群

病型 染色体の領域 原因遺伝子 作られるタンパク質など

GS1

15q21.2

MYO5A

ミオシンVA

GS2

15q21.3

RAB27A

RAS関連タンパク質Rab27a

GS3

2q37.3

MLPH

メラノフィリン

グリセリ症候群は、MYO5A遺伝子、RAB27A遺伝子、MLPH遺伝子がそれぞれ原因となります。これらの遺伝子もまた、メラノサイト内のメラノソームに関連しています。メラノソームは、メラニンを他の細胞などに分配するために重要ですが、そのためにはメラノサイト細胞の中心からその外側に向かってメラノソームが輸送される必要があります。ミオシンVAやRab27aタンパク質はメラノソームをメラノサイトの外縁に輸送する複合体の一部として働きます。

また、ミオシンVAタンパク質は神経細胞内の物質の輸送、Rab27aタンパク質は免疫系細胞に存在し、ウイルスや細菌などを殺す特定の化合物の放出に関与しています。これらの遺伝子の変異によって、GS1とGS2にそれぞれ見られる神経学的、もしくは免疫に関連した症状を引き起こすと考えられています。

眼皮膚白皮症は、常染色体劣性(潜性)遺伝形式で遺伝します。この遺伝形式では、保因者であり病気を発症していない両親それぞれから原因遺伝子の変異を受け継ぐことで発症します。

Autosomal Recessive Inheritance

どのように診断されるの?

眼皮膚白皮症の診断において、軽症の場合には、皮膚や頭髪、虹彩の色だけでは診断が難しい場合がありますが、そのような場合でも眼底所見は重要な診断根拠となるため、まず眼底検査により白皮眼底の所見の有無が調べられます。

ヘルマンスキー・パドラック症候群が疑われる場合には血液凝固系が検査されます。汎血球減少が見られる場合には骨髄検査が行われることもあります。中高年以降は、胸部CTを含めた呼吸器の検査(間質性肺炎の検査)、消化管の検査(肉芽腫性大腸の検査)なども必要となります。

難病情報センターでは、眼皮膚白皮症の診断基準は、以下のように記載されています。

眼皮膚白皮症の診断基準

A.症状

(皮膚症状)

1. 皮膚が色白であり、日焼け(tanning)をしない

2. 生下時より毛髪の色調が白色、淡黄色、黄色、淡い茶色、銀灰色のいずれかである

(眼症状)

3. 虹彩低色素が観察される

4. 眼振が観察される

B.検査所見

1. 眼底検査にて、眼底低色素や黄斑低形成が観察される

2. 視力検査にて、矯正不可能な低視力がある

C.鑑別診断

まだら症、脱色素性母斑、尋常性白斑、炎症後脱色素斑

D.遺伝学的検査

TYR、OCA2(P)、TYRP1、SLC45A2、SLC24A5、LRMDA(C10orf11)、HPS1、AP3B1、HPS3、HPS4、HPS5、HPS6、DTNBP1、BLOC1S3、BLOC1S6(PLDN)、LYST、MYO5A、RAB27A、MLPH遺伝子の変異

<診断のカテゴリー>

・Aの皮膚症状1、2とBの検査所見1をすべて満たし、さらにAの眼症状3、4、Bの検査所見2のいずれか1つ以上を満たし、Cの鑑別すべき疾患を除外し、Dの遺伝学的検査を満たした場合にDefinite(診断確定)となります。

・Aの皮膚症状1、2とBの検査所見1をすべて満たし、さらにAの眼症状3、4、Bの検査所見2のいずれか1つ以上を満たし、Cの鑑別すべき疾患を除外しした場合にProbable(この病気の可能性あり)とされます。

病型診断(眼皮膚白皮症のうちどの病型であるか)の診断基準

A.眼皮膚白皮症の診断基準で、Definiteか、Probableであること

B.出血傾向がある場合

  血液検査により血小板機能異常を認める

C.毛髪の色が銀灰色(silver-gray)の特異な光沢を示す場合

1. 白血球内部の巨大顆粒を認める

2. 皮膚病理組織で色素細胞に巨大メラノソームを認める

D.遺伝学的検査

【非症候型】

TYR、OCA2(P)、TYRP1、SLC45A2、SLC24A5、LRMDA(C10orf11)

【症候型】

ヘルマンスキー・パドラック症候群:HPS1、AP3B1、HPS3、HPS4、HPS5、HPS6、DTNBP1、BLOC1S3、BLOC1S6(PLDN)

チェディアック・東症候群:LYST

グリセリ症候群:MYO5A、RAB27A、MLPH

<診断のカテゴリー>

・Aを満たしさらにBの出血傾向を認める場合、あるいはDの遺伝学的検査を満たす場合に、ヘルマンスキー・パドラック症候群と診断されます

・Aを満たし、さらに毛髪の色が銀灰色(silver-gray)の特異な光沢を示し、C1、2をともに認める場合、あるいはDを満たす場合に、チェディアック・東症候群と診断されます

・Aを満たし、さらに毛髪の色が銀灰色(silver-gray)の特異な光沢を示し、C1、2をいずれも認めない場合、あるいはDを満たす場合、グリセリ症候群と診断されます

・Aを満たし、さらにBとCを共に認めない、あるいはDを満たす場合、非症候型の眼皮膚白皮症と診断されます

どのような治療が行われるの?

眼皮膚白皮症において、根治的な治療法はまだ確立されていません。そのため、症状に応じた対症療法がとられます。

この病気では乳児期から、サンスクリーン剤やサングラス、化粧品によるカバーなどでの紫外線の遮光や生活空間における照度についての指導や説明が行われます。中高年になると、皮膚がんの発生率が高くなるため、早期発見や早期治療が行われるよう、成人以降も定期的に皮膚科専門医への受診が勧められます。多くの患者さんでは視力障害を伴うため、屈折異常の矯正、弱視訓練、盲学校の斡旋などが行われます。

症候型ではそれぞれ合併する症状に応じた治療法が行われます。チェディアック・東症候群では造血幹細胞移植が行われる場合もあります。

どこで検査や治療が受けられるの?

患者会について

眼皮膚白皮症の患者会で、ホームページを公開しているところは、以下です。

参考サイト

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