日本でも既に始まっている!「遺伝子治療」とはいったいどんな治療? ―詳しく、そして正しく知ろう

遺伝性疾患プラス編集部

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遺伝性疾患の根治につながる治療として期待が寄せられる「遺伝子治療」。遺伝性疾患に限らず、がんなどの難治性疾患に対しても開発が進み、ここ数年の間に日本でもいくつか認可され、実際に患者さんへの治療として行われ始めています。遺伝子治療とは、いったいどのような治療なのか――。いざインターネットで検索をしてみても、専門用語が多く使用され難解な印象を受けるものが多く、なかなかわかりやすい解説にたどり着けません。

そこで今回、遺伝子治療をご専門として長年携わっておられる、自治医科大学名誉教授・客員教授の小澤敬也先生に、遺伝子治療とはどのような治療なのか、また、日本の現状や将来展望はどのようになっているのかなど、いろいろと伺い、わかりやすく、詳しく教えていただきました。

自治医科大学名誉教授・客員教授 小澤敬也先生

遺伝子治療とは?

「遺伝子治療」とは、どのような治療をいうのですか?

遺伝子治療のもともとの発想は、遺伝子工学の進歩を背景に、遺伝性疾患に対する根本的治療法として生まれてきました。この発想に基づく究極的な遺伝子治療は、病気の細胞が持つ遺伝子の傷そのものを治すというもの、つまり、「遺伝子を治す」治療です。

一方、現在、一般的に遺伝子治療と呼ばれている治療は、細胞に何らかの遺伝子操作を施して治療を行うもの全般、つまり、「遺伝子で治す」治療を広く指しています。そのため、遺伝子治療の対象となる疾患は、遺伝性疾患に限らず、がんなどの難治性疾患も含まれています。

遺伝子治療には、どのような種類がありますか?

遺伝子治療は、大きく「体細胞遺伝子治療」と「生殖細胞系列遺伝子治療」の2つに分けられます。体細胞遺伝子治療とは、例えば皮膚や肝臓など、子どもに受け継がれない「体細胞」に限定して、治療のための遺伝子を導入する治療法です。そして、生殖細胞系列遺伝子治療とは、その影響が子どもに受け継がれる受精卵に遺伝子を導入する治療法です。

遺伝子治療の対象疾患という観点から種類を考えた場合には、先天性である「遺伝性疾患」とがんや心血管病変・神経変性疾患などの「後天性疾患」に分けることができます。遺伝性疾患は、患者さんの数は少ないですが、必要な細胞にうまく治療用遺伝子が導入でき、そして治療用遺伝子から正常なタンパク質が作られるようになれば、治療効果も明瞭に出やすく、遺伝子治療の意義を示す上で重要です。

その他の種類分けとしては、標的細胞という観点から、いろいろな血液細胞のもととなる造血幹細胞を標的とする「造血幹細胞遺伝子治療」、幹細胞ではなく終末分化した細胞を標的とする「AAVベクター遺伝子治療」という分け方や、対象患者さんの数という観点から、多いのが「がんの遺伝子治療」、というような考え方で分ける場合もあります。ちなみに、造血幹細胞遺伝子治療は、研究開発の歴史が長く一番オーソドックスといえる遺伝子治療です。

あと、病気の治療ではないのですが、遺伝子治療の手法が、「遺伝子ドーピング」として使われる可能性が、問題視されています。例えば、「エリスロポエチン遺伝子」を筋肉注射すると、体内で赤血球が増加します。つまり、注射一本で、高地トレーニング(空気の薄い高地でトレーニングすると、酸素を運ぶ働きをする赤血球が反応性に増えてくる)をしたのと同様の効果が期待できるわけですが、遺伝子ドーピングを見抜くのは、簡単ではありません。

「体細胞遺伝子治療」と「生殖細胞系列遺伝子治療」は、どちらも行われているのですか?

遺伝性疾患を世の中から根絶しようと考える場合は、理論的には、治療した遺伝子が代々受け継がれる必要、つまり、生殖細胞系列遺伝子治療を行う必要が出てきます。しかし、これは「人類の遺伝子プールに手を加える」ことになるわけで、現状では倫理的に許されるものではなく、世界的に禁止されています。そういうわけで、現在行われている遺伝子治療は、「体細胞遺伝子治療」のみです。

体細胞遺伝子治療では、遺伝子を導入したことによる体への影響は患者さん自身にとどまるため、患者さんご本人が治療のリスクとベネフィットを十分に理解し、治療を受けることに納得して同意すれば(インフォームド・コンセント=「説明と同意」)、倫理上の大きな問題は、基本的には生じません。

生殖細胞系列遺伝子治療は、少し前までは技術的に非現実的なもので、議論の対象になるだけでした。ところが、「ゲノム編集」という新たな技術が登場して急速に発展したことにより、生殖細胞系列遺伝子治療は技術的に可能になりました。既にさまざまな動物で、生殖細胞系列に遺伝子導入をする実験が成功し、遺伝子改変動物が作出されています。そして、これはヒトでも技術的に可能となっており、実際に、世界的なルールができる前に、中国の研究者により実施されました。これについては世界的に大問題となったので、ニュースで見たり聞いたりした方もいるのではないかと思います。その後、この件について国際的に議論が行われ、「生殖細胞系列遺伝子治療を受けた人を出産させることは禁止」となりました。ただし、ヒト受精卵のゲノム編集を行う基礎研究は容認されています。

「生殖細胞系列遺伝子治療は"人類の遺伝子プールに手を加える"ことになるため禁止されています」(小澤先生)
生殖細胞系列遺伝子治療以外の方法なら、生殖細胞に遺伝子が導入される可能性はないのですか?

その可能性はないとは言い切れません。受精卵を標的とした遺伝子治療が禁止されているだけでなく、偶然にでも精子や卵子といった生殖細胞に遺伝子導入が起こるリスクが発生しないことが求められています。例えば、治療用の遺伝子を、「ベクター」と呼ばれる仕組みを使って目的の細胞に運ぶ遺伝子治療薬を血管内に投与するとします。この場合、治療薬は血液に乗って全身に拡がっていくので、生殖細胞に遺伝子導入が起こる可能性が全くないとは、そのままでは言い切れません。そのため、ヒトの治療薬として開発を進める前に、生殖細胞に偶然的な遺伝子導入が起こらないことを、あらかじめ動物実験で確認します。また、遺伝子治療を受けた場合は、念のために一定期間の避妊が求められます(後述)。

生後、時間の経過とともに神経系などでもとに戻らないかたちで病変が進んでしまい、後からでは治療効果が期待できない疾患があるのですが、そうした病気に対しては、生殖細胞系列遺伝子治療ではなく、胎児に対する体細胞遺伝子治療というアプローチで研究が進められています。しかし胎児の遺伝子治療は、まだ技術的な課題が多く、現状では行われていません。

遺伝子治療のメリットとデメリットを教えてください

遺伝子治療の大きなメリットは、有効な治療法のなかった疾患に対して、全く新しい角度からの治療法の開発が可能になる点です。例えば、遺伝子治療では、本来働いている場所とは別のところに治療遺伝子を導入することも可能です。つまり、遺伝子操作を施すことで生理的にはあり得ないことも可能になるため、画期的な新しい治療法を生み出すことができるのです。もう1つの大きなメリットとして、遺伝性疾患の場合は、「1回の治療で治すことができる」ことが挙げられます。酵素補充療法などのように、治療を繰り返し継続する必要がある病気がたくさんありますが、こうした病気では、正常な酵素などを作れるようにする遺伝子を1回導入すれば、繰り返しの治療は必要なくなります。 

デメリットは、遺伝子操作を施すことについて、まだ安全性が確立していないため、受けた遺伝子治療が原因でがんが発生しないかどうかなどを、長年にわたりフォローアップしていく必要がある、という点が挙げられます。また、遺伝子治療は一般に超高額医療であるため、医療経済に深刻な影響をもたらすことが懸念されます。例えば、最近、ある遺伝子治療薬に、1億円を超える薬価がつきました。日本では、高額療養費制度による払い戻しがあるため、患者さんご自身の経済的負担はそれほど大きくはありませんが、その分、医療保険からの給付が高額になります。つまり、医療保険制度の破綻が心配されます。

遺伝子治療は1回もしくは数回で終わりますか?長期にわたるものですか?

遺伝子治療は効果が長期にわたって持続するものですので、原則的には1回の治療として行われます。ただし、成長に伴って効果が減弱してきた場合などは、再治療の可能性もあり得ます。例えば、子どもの肝臓に対して遺伝子治療を行った場合、成長のために肝臓の細胞が分裂すると、その細胞に導入されていた遺伝子が半分、また半分と薄まり、治療の効果が弱まっていく可能性があります。これは導入した治療遺伝子が肝細胞のゲノムに組み込まれない現在の遺伝子治療法の話ですが、急速に発展しつつあるゲノム編集治療では、治療遺伝子も肝細胞の分裂と共に増えていくので、そのような心配はなくなります。

遺伝子治療の効果に個人差はありますか?

個人差はあります。治療用の遺伝子が、目的の細胞にうまく導入される効率は、必ずしも一定していないためです。また、そもそも治療前から重症度に違いがあり、それが遺伝子治療の効果に影響することもあります。

遺伝子治療でも根治が難しい遺伝性の病気はありますか?

遺伝性疾患は何千もの種類が知られていますが、遺伝子治療で効果が得られているものはごく一部です。克服すべき技術的な課題などがまだいくつもあるため、今のところ、どんな遺伝性疾患でも根治できるというわけではないのです。

血液のもととなる「造血幹細胞」の遺伝子治療は、いくつかの血液系の遺伝性疾患に対して行われますが、造血幹細胞への遺伝子導入効率はあまり高くありません。しかし、重症免疫不全症のように、命に関わる遺伝性疾患では、導入効率に関わらず有効なものがあります。例えば、「X連鎖重症複合免疫不全症(X-SCID)」という重症免疫不全症の遺伝子治療では、正常遺伝子が導入されたTリンパ球(造血幹細胞からできてくる免疫系の細胞)がたくさん増殖できるようになるという仕組みの治療(増殖優位性を示す、といいます)であるため、必ずしもほとんどの細胞に遺伝子導入される必要はありません。また、「アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症」という重症免疫不全症の遺伝子治療では、遺伝子導入効率が高くなくても、正常遺伝子が入ったTリンパ球が死ななくなって結果的に増えてくることが示されています(生存優位性を示す、といいます)。一方で、遺伝子変異により白血球の一種が機能しなくなるため、免疫不全となる「慢性肉芽腫症(CGD)」などに対しては、造血幹細胞遺伝子治療の効果が得られにくいのが現状です。これは正常遺伝子が入った細胞が選択的に増える機序が働かないためです。

遺伝性疾患には、「AAVベクター」という手法を使った遺伝子治療もいくつか行われているのですが、これは、遺伝子導入を行う組織の範囲が狭い方が、技術的に有利な治療です。実際、治療範囲が狭い「目の(網膜の)病気」に対するこの手法での治療は、効果が出やすいとわかっています。一方、例えば広範囲の脳組織が治療対象の場合は、技術的ハードルがまだ高い状況です。また、AAVベクターを静脈注射して、血管を通じて治療目的の組織に到達させる方法もあるのですが、この場合は、莫大な量のAAVベクターが必要となります。さらに、AAVベクターを排除してしまう抗体が体内に存在しない(中和抗体陰性)ことが、治療の前提となります。AAVベクターは、もともと「AAV」という人間に感染するウイルスを改変したものなので、自然に感染したことがある人は、体内に中和抗体ができており、これがAAVベクターでの治療を妨げてしまうのです。

遺伝子治療をしても、その後に生まれてくる子どもに病気が遺伝する可能性はありますか?

先ほど説明したように、子孫を含めて遺伝性疾患の治療を行うには、生殖細胞系列遺伝子治療を行う必要がありますが、安全性が確立されていない現状では、そのような治療は禁止されています。現在行われている体細胞遺伝子治療では、遺伝子治療の影響を受けるのは患者さんご本人だけで、お子さんに治療効果は受け継がれません。

子どもが欲しい場合でも、遺伝子治療を受けて子どもに悪い影響はありませんか?

遺伝子治療の方法は、患者さんから治療対象の細胞を体外に取り出して、遺伝子導入してから体に戻す「体外法(ex vivo遺伝子治療)」と、直接患者さんの体内で遺伝子導入が起こるようにする「体内法(in vivo遺伝子治療)」の2つに分けられます。後者の場合は、体内で生殖細胞系列の細胞に間違って遺伝子導入されてしまう危険性が「絶対にない」と言い切ることはできません。また、治療に使ったベクターがしばらく体内に残っている可能性もあります。したがって、念のため、一定期間は避妊することになります。

遺伝子治療のいま

いま、実際に日本では、何の病気に対するどのような遺伝子治療が行われていますか?

造血幹細胞遺伝子治療に関しては、国立成育医療研究センターで「X-SCID」や「CGD」を対象とした臨床研究が行われています。

AAVベクター遺伝子治療は、ノバルティス ファーマのゾルゲンスマ(一般名:オナセムノゲン アベパルボベク)が、「脊髄性筋萎縮症(SMA)」に対する治療として最近承認されました。また、ファイザーで、「血友病B」に対する治験が実施されています。臨床研究としては、自治医科大学で「AADC欠損症」に対して有効性が確認されています。「パーキンソン病」については、同じく自治医科大学で臨床研究を終了し、医師主導治験の準備が行われているところです。

がんに対しては、ノバルティス ファーマのキムリア(一般名:チサゲンレクルユーセル)が、「CD19-CAR-T細胞療法」という体外法の遺伝子治療として、「急性リンパ性白血病(ALL)」や「悪性リンパ腫」を対象に承認されています。また、同様の治療の治験が、現在、タカラバイオ(ALL)、第一三共(悪性リンパ腫)、セルジーン(悪性リンパ腫)で実施されています。CAR-T細胞療法は、治療の標的とするがん細胞によっていくつか種類があるのですが、「多発性骨髄腫」に対する「BCMA-CAR-T細胞療法」の治験は、ヤンセンファーマやセルジーンが実施しています。また、「滑膜肉腫」に対して「NY-ESO-1-TCR-T細胞療法」の治験をタカラバイオと大塚製薬が実施しており、有効性が認められたことから、希少疾病用再生医療等製品に指定されました。

その他、ヒト肝細胞増殖因子(HGF)というタンパク質を作り出す、「プラスミドDNA」というタイプの遺伝子治療薬であるコラテジェン(一般名:ベペルミノゲン ペルプラスミド)が、「慢性動脈閉塞症(閉塞性動脈硬化症およびバージャー病)」を対象として承認されています。

日本でも既に多くの遺伝子治療が行われているのですね。こうした遺伝子治療は、専門の医療機関でないと受けられないのでしょうか?

遺伝子治療は、まだ多くが開発段階です。また、承認されたものについても、どの医療機関でもその治療を受けられるというわけではなく、専門の医療機関への受診が求められます。こうした状況の中で、遺伝子治療を考えている方には、特に気を付けていただきたいことがあります。それは、いま、「民間の医療施設が海外から遺伝子治療薬を輸入し、未承認のままで遺伝子治療を行うことが問題となっている」ということです。こうした未承認治療のほとんどは、安全性や治療効果について、信頼性の乏しいもので、また、医療保険外の治療となるため莫大な治療費を請求されることもあります。こうした事態を強く懸念して、日本遺伝子細胞治療学会(JSGCT)は、「遺伝子治療を受ける患者さんならびにご家族の方々へ」と題した注意喚起の文書をホームーページ上に掲載しています。これには、ぜひ目を通しておいていただきたいと思います。そして、遺伝子治療を受けたいと思った場合には、まず主治医とよく相談するようにしてください。(この記事の最後に注意喚起の文書へのリンクがあります。)

「未承認の遺伝子治療を受けようと決める前に、ぜひ注意喚起の文書を読んでください」(小澤先生)
海外に比べると日本の遺伝子治療は遅れているのでしょうか?もしそうだとしたら、解消すべき原因や問題点を教えて下さい

つい最近まで、日本では、iPS細胞を用いた再生医療が国を挙げての事業となっており、遺伝子治療の研究は、どちらかというと国が優先的に進めていく状況とはいえませんでした。ところが、世界的に遺伝子治療の成功例が相次いで報じられるようになり、立ち後れていた日本も、それに追いつき、追い越そうという流れになってきています。

国の事業である「第2期健康・医療戦略」では、今年度から、6つの統合プロジェクトの中の1つが「再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト」となり、ついに遺伝子治療が本格的に取り上げられることになりました。これで、研究費が国から出るようにはなったのですが、まだ問題なのは、肝心の研究者が不足している点です。

まだヒトへの応用には至っていないものの、注目されている画期的な遺伝子治療法はありますか?

米国遺伝子細胞治療学会(ASGCT)や欧州遺伝子細胞治療学会(ESGCT)などの学術集会で、最近注目のトピックスは、「ゲノム編集治療」です。ゲノム編集のテクノロジーは、急速に発展しつつあり、さまざまな疾患を対象として世界的に研究が進んでいます。

遺伝子治療を待つ遺伝性疾患の患者さんたちに、最後に先生から一言お願いいたします

遺伝子治療は危険というイメージをもつ人もいるかもしれませんが、最近は安全性が高くなってきています。ここ数年、世界的には遺伝子治療の成功例が次々と報告されるようになり、以前は遺伝子治療の開発には着手していなかった大手の製薬会社も、今では競って取り組むようになりました。また、遺伝子治療ベンチャーもどんどん立ち上がってきています。実際に私も、多くの製薬会社関係者から、「特に遺伝性疾患は、遺伝子治療の効果が明確なため、個々の病気の患者さんは少数でも、一人でも多くの患者さんを救うために、積極的に開発に取り組んでいきたい」という声を聞いています。遺伝子治療の開発にはどうしても時間がかかりますが、今後は加速されていくと思われます。そして、遺伝性疾患の遺伝子治療開発には、患者さんたちとの連携が重要です。ぜひ、今後に期待してください。


奥穂高岳から望むジャンダルム(小澤先生撮影)

「遺伝子治療」とは、「遺伝子を治す」治療を含めた「遺伝子で治す」治療のことを言うのだとわかりました。治療の対象は、遺伝性疾患に限らず、がんなどの難治性疾患も含まれ、今のところは、その患者さんのみに対して効果が得られる治療だけが行われており、効果が子どもに受け継がれるような治療は「人類の遺伝子プールに手を加える」ことになるため、安全面からまだ禁止されているということもわかりました。また、遺伝子治療は、既に日本でもいくつか承認されているほか、開発段階のものもたくさんあり、今後さらに対象疾患も増えていくことが期待できそうです。

小澤先生は、今回の取材のためにスライドを用意してくださり、遺伝子治療の仕組みなどについて、図解で説明してくださいました。そのおかげで、難しい内容も、驚くほどすんなりと理解することができました。また、小澤先生は登山がご趣味で、日本アルプスなどに何度も登頂されているそうです。大自然に挑む小澤先生と、先端治療に挑む小澤先生に、どこか共通するものがあるように思えました。(遺伝性疾患プラス編集部)

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小澤敬也先生

小澤敬也先生

自治医科大学名誉教授・客員教授、免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座責任者、遺伝子治療研究センター(CGTR)シニアアドバイザー。医学博士。1977年に東京大学医学部を卒業後、東京大学医学部助手、米国国立衛生研究所(NIH)博士研究員、東京大学医科学研究所助教授、自治医科大学教授、東京大学医科学研究所附属病院長などを経て、2018年より現職。日本医療研究開発機構 再生医療実用化事業 プログラムスーパーバイザー、同機構 再生医療臨床研究促進基盤整備事業 プログラムスーパーバイザー、同機構 再生医療実現拠点ネットワークプログラム プログラムオフィサーなど、公職多数。