遅発型ポンペ病の遺伝子治療薬の臨床試験
アステラス製薬株式会社は1月20日、遅発型ポンペ病の成人患者さんを対象とした遺伝子治療薬AT845の、安全性と忍容性を評価するために行われている第1/2相臨床試験(FORTIS試験)についての差し止め解除通知を米国食品医薬品局(FDA)から受領したことを発表しました。
AT845は、同社がライソゾーム病の1種である遅発型ポンペ病のアデノ随伴ウイルス(AAV)遺伝子補充療法のために開発してきました。
ライソゾーム病は、細胞小器官のライソゾームの酵素が正常に働けなくなる遺伝性疾患で、遅発型ポンペ病は、酸性α-グルコシダーゼ(GAA)と呼ばれる酵素の遺伝子変異により発症し、筋力の低下や心筋症などの症状が見られます。AT845はAAVベクターを使用することで、骨格筋や心筋などの組織でGAA遺伝子を働かせます。
有害事象により、差し止め指示を受けていた
2022年6月27日、同社は、FORTIS試験において、被験者1名で末梢性感覚ニューロパチーの重篤な有害事象(SAE)が見られたことから、FDAから当該臨床試験の差し止め指示を受けたことを発表していました。
また、FDAから被験者へのリスクを評価するための情報が十分ではなく、追加情報が必要であると通知を受けたこと、発表時点では、発生したSAEは治験責任医師の評価によりグレード1(重症度は軽度)に分類されており、医学的意義のため重篤と見なされていることを発表していました。
今回のFORTIS試験の差し止め解除を受け、同社は臨床試験の投与再開に必要な手続きを進めていると伝えています。(遺伝性疾患プラス編集部)