謹んで新春のお慶びを申し上げます
令和6年能登半島地震において、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
ようやくコロナ禍を抜け出し街が動き出したと感じられた2023年。皆さんにとってどのような一年だったでしょうか。一人ひとり、それぞれの出来事があったと思います。遺伝性疾患領域では、国内外における複数の遺伝子治療の承認、ゲノム医療法の成立、遺伝性の新たな2疾患が公費負担である新生児マススクリーニング検査の対象疾患に加えられる方針が固まったなど、明るいニュースも多い年だったと感じています。遺伝性疾患プラス編集部も、病院への現地取材が再開できたり、検査ラボ見学をさせて頂けたりと、オンラインの画面を抜けて、また先生方に直接お会いできる機会が増えてきたと実感できた一年でした。
また、遺伝性疾患プラスは無事オープンから3周年を迎え、テーマ”声を「届ける」そして「一歩進む」”のもとに、「日本における遺伝子治療2023」「「未診断疾患」と生きる~向き合い続ける当事者の声~」の2つのイベントを開催しました。前者では、国内で遺伝子治療に携わっておられる先生方に、読者の皆さんから寄せられたたくさんの質問を「届け」、頂いた回答を発信することで、みんなで理解を「一歩深める」ことができました。後者では、未診断疾患と向き合う当事者の方々から、社会に知って欲しい課題や、必要と感じるサポートについて具体的にお話を伺い、読者の皆さんに広く「お届け」しました。中でも「欲しい情報が不足している」という課題については、編集部も「一歩進む」ためにできることがあると強く意識する機会となりました。このほか、3歳になったマスコットキャラクター「ジーン君」の絵描き歌も誕生しました。曲、歌詞、歌、伴奏、動画、全て編集部の自作です。よろしければ私たちを身近に感じつつ、遊んでみて頂ければと思います。
2024年は、より積極的に「全国各地」の皆さんからの声をお伺いします
オープン当初20疾患からスタートした疾患解説記事の数も、2023年12月末現在で119疾患となりました。
読者からの、超希少疾患の解説リクエストも増えてきており、国内に情報がほぼない場合には、海外の信頼できる情報などを集め、できるだけの情報を提供させて頂いています。記事公開後に読者から「記事を読みました!」とメッセージを頂くこともあり、これは私たち編集部の大きな励みになっています。
こうしたリクエストなど、読者からのお声は、半年に一度、定期的にお伺いしているアンケートの中で特に多く寄せられます。記事リクエストのほか、「地域により得られる情報に偏りがある」というご指摘の声も、複数寄せられてきています。上記3周年の未診断疾患特集でも、同様の意見を伺いました。そこで遺伝性疾患プラスは2024年、「全国各地からの声をまんべんなく聞き、求められる情報を的確にまんべんなくお届けできるメディア」を目指したいと思います。
インターネットの強みは、全国のどこでも、いつでも、つながっているところです。加えて、コロナに伴う外出自粛を経て、オンライン会議が当たり前のように実施できるようになりました。今年、遺伝性疾患プラスは4周年を迎えるということで、東西南北の4つの方角を意識しつつ、医療者、疾患当事者・ご家族の声を、全国各地へ積極的に伺いに行き、その情報を読者の皆さんに、正しく・わかりやすく・今すぐ、お届けしていきたいと考えています。4周年特集も企画しますので、楽しみにして頂ければと思います。
遺伝性疾患プラスは、皆さんに愛され、支えられていることに深く感謝しつつ、身近な、信頼できる、そして欲しい情報がすんなり得られるサイトを目指して努力と工夫を続けて参ります。「この疾患の解説も作って欲しい」「こんな生活のヒントが欲しい」、その他「こんな情報が欲しい!」など、いつでもお気軽にご意見・ご要望をお寄せ頂ければ幸いです。
本年も遺伝性疾患プラスを、何卒宜しくお願い申し上げます。
2024年1月5日
遺伝性疾患プラス編集長 二瓶秋子