ゲノムワイド関連解析(GWAS)とは?

遺伝性疾患プラス編集部

「ゲノム研究」Topに戻る

ゲノムワイド関連解析(GWAS)は、特定の病気や体質の特徴などと関連する遺伝的な特徴を見つけ出すために行われる手法です。多数の人々のゲノム情報を集めて網羅的に解析し、一塩基多型(SNP、スニップ)という遺伝情報のわずかな違いを探し出します。それぞれの解析では、一度に数百から数千のSNPを調べ、特定の病気にかかっている集団とかかっていない集団との間に見られる遺伝情報の差を比較することで、病気に関連してより多く出現するSNPを特定します。病気と関連するSNPは、関連する遺伝子を突き止めるための有力な手掛かりとなります。

56 Gwas 2

GWASは、ゲノム全体に存在する多くのSNPを同時に調べるため、複数の遺伝的な変化からリスクの上昇につながっているような病気の研究にも有用です。例えば、これまでに、この手法を用いて糖尿病、心臓病、パーキンソン病、クローン病などの病気に関連するSNPが同定されてきました。この他、特定の薬物の効きやすさ、毒物などの影響の受けやすさにもSNPが関連することがあります。GWASにより、これからも病気や薬などに関連したSNPはさらに発見が進むと見込まれています。

GWASを通じて、単独ではわずかな影響しか与えないSNPの情報もゲノム全体から網羅的に得ることで、病気の発症リスクや特定の薬剤への反応などを総合的に判断することが可能です。GWASによって得られた情報を用いることで、予防法や治療法の効果がどれほどか、またどのような人々に効果が出やすいのかをより正確に予測可能になり、これはそれぞれの個人に合った治療を行う、プレシジョン・メディシン(精密医療)の実現にも欠かせない情報になります。(提供:ステラ・メディックス)

関連リンク

ゲノム研究 」の記事

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

このページ内の画像は、クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
こちらのページから遺伝に関する説明図を一括でダウンロードすることも可能です。