細胞とは

遺伝性疾患プラス編集部

  • 2021.09.08 公開 (最終更新: 2022.05.09)
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ヒトの体は、数兆個の細胞で構成されています。細胞は、すべての生物における基本的な構成要素であり、「体の構造をつくる」「食物から栄養素を取り込む」「栄養素をエネルギーに変換する」といったさまざまな役割を担っています。また、細胞には「遺伝情報」も含まれているため、自らコピーをつくって増殖することができます。

細胞の中には、図のようにさまざまな細胞小器官があり、それぞれが異なる機能を担っています。

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細胞の「成長」「成熟」「分裂」「死」に関する指示を送る役割を担っています。核には、細胞の遺伝情報が書き込まれている「DNA(デオキシリボ核酸)」という物質が格納されています。また、核は、「核膜」と呼ばれる膜に覆われており、核膜は、DNAを保護し、核をそれ以外の部分と区別するはたらきをもっています。

ゴルジ体

小胞体から輸送されてきたタンパク質に対し、糖鎖付加や切断などの「修飾」(どこで使われるかの行き先に応じたタグ付けに相当)をして、細胞の膜や外へ配送する役割を担っています。

細胞骨格

主に細胞がかたちを保つための役割を担っているもので、その実体は細胞の内部にいくつも張り巡らされた長い繊維です。細胞分裂への関与のほか、細胞内の細胞小器官や他の物質の移動の道筋を示す線路のような役割もあります。

細胞質

細胞の内部を満たしているもので、細胞質基質(サイトゾル)と呼ばれるゼリー状の液体と、核以外の細胞内小器官で構成されています。

細胞膜

細胞の外側を覆う膜です。それぞれの細胞を周りの環境と区別する役割を担っています。また、物質が必要に応じて細胞を出入りできるように制御しています。

小胞体

部分的に核膜とつながっている袋状の小器官で、核から送られてきた情報をもとに、ここでタンパク質が合成されます。また、合成されたタンパク質を、ゴルジ体に輸送します。

ミトコンドリア

食物として摂取したエネルギーを、細胞が使用できる形(ATP)に変換する機能を持っています。また、ミトコンドリアは核内のDNAとは別に、「ミトコンドリアDNA」という独自の遺伝物質を持ち、自分自身のコピーをつくることができるというユニークな特徴を持っています。

ライソゾームとペルオキシソーム

細胞小器官のリサイクルセンターのような場所です。外から細胞に侵入してきた細菌を消化する、細胞から有害物質を取り除くなどして、不要になった細胞成分をリサイクルします。

リボソーム

細胞の遺伝情報から、タンパク質を合成するために働いている一員です。細胞質の中を自由に浮遊しているものや、小胞体にくっついているものがあります。(遺伝性疾患プラス編集部)

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