【願いを叶える3家族をご紹介】遺伝性疾患プラス2周年記念イベント

遺伝性疾患プラス編集部

POINT

    遺伝性疾患プラスはサイトオープン2周年を記念し、グループ会社であるエムスリー株式会社が展開する『CaNoW(カナウ)』と共に、3名の患者さんやご家族の願いを無償で叶えるイベントを開催しています。2回目のイベント開催となる今回のテーマは、「願いを叶え、疾患啓発につなげる」。願いの実現を通じて3名の方々に感謝の気持ちをお伝えするとともに、3つの遺伝性疾患についてもお伝えしていきます。

    ※CaNoW(カナウ)は『病や障がいと共にある方』の願いを叶えるプロジェクトです。

    また、今回のイベント開催に伴い、遺伝性疾患に関わる全ての皆さまから「遺伝性疾患に関わる思い・エピソード」もTwitterで募集。皆さまと一緒に、「遺伝性疾患啓発Tシャツ」をつくりました。

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    遺伝性疾患プラス2周年記念「遺伝性疾患啓発Tシャツ」

    Twitterで応募頂いた皆さま、改めて本当にありがとうございました!大賞とジーンくん賞を受賞された皆さまの思いや、関わりのある遺伝性疾患については、ぜひコチラの記事をご覧ください。それでは、今回、願いを叶えさせて頂く「遺伝性疾患の患者さん(ご家族)3名」をご紹介させて頂きます。

    ひとみさんご家族と多発性嚢胞腎

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    ひとみさんご家族

    母、祖母が多発性嚢胞腎の診断を受けており、ご自身も高校1年の時に多発性嚢胞腎と確定診断を受ける。2021年秋頃から、透析の治療を受けている。腎性貧血により息切れの症状が現れており、長距離を歩くことが難しくなっている。


    イベントへの応募を決意された理由について、教えてください。

    自分の体が動くうちに、子どもと遠出して思い出をつくりたいと考えたからです。同じ多発性嚢胞腎だった祖母と母は、透析を受けるようになって1年程で合併症により亡くなりました。私は2021年秋頃から透析の治療を受けています。以前より体がうまく動かないと感じるようになり、またコロナ禍の影響もあり、最近はなかなか遠出する機会が減っていました。そんな時に今回のイベントを知り、応募したんです。

    参加が決まった時は、「ビックリ!」という気持ちでした。最初は信じられなかったですが、電話やメールでやり取りするようになって「本当なんだ」と実感し、嬉しかったです。

    願い実現への意気込みについて教えてください。

    日常から離れて、“楽しむこと”に集中できるのが待ち遠しいです。当日お天気に恵まれることを祈りつつ、新型コロナウイルスにも気を付けて準備していこうと思います。

    木瀬さんご家族と網膜芽細胞腫

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    木瀬真紀さん・りょうとくんご家族

    真紀さんとお子さんのりょうとくんは、ともに網膜芽細胞腫と診断されている。真紀さんは、左目を摘出しており、右目は放射線治療の後遺症で白内障手術を受けた経験も。りょうとくんも、両目に症状が現れている。

    また、真紀さんはお子さんの診断をきっかけに、成人患者さんを中心とした患者会「RBピアサポートの会」を立ち上げた。現在は共同代表として、当事者支援の活動をしている。


    イベントへの応募を決意された理由について、教えてください。

    息子が卒園式の時に将来の夢として発表していた職業は、網膜芽細胞腫の症状を理由に叶えることが難しいものでした。そのため、今のうちにその職業と近い体験をさせてあげたいと思ったことが応募の理由です。

    まだ、息子には具体的な病名を伝えておらず、自身の病気が小児がんの一つであることを本人はわかっていないかもしれません。ただ、「どうして自分は目が悪いの?」と、何度か聞かれたことはあります。病気の内容や私の息子として私と同じ病気を発症したということを、いつ・どのように息子に伝えるかは悩んでいることの一つです。そのため、このイベントが「何かのきっかけになったら良いな」とも思っています。

    願い実現への意気込みについて教えてください。

    イベント当日は、息子にたくさん楽しんでもらいたいですし、その楽しい思い出が息子の中に残ってもらえたら嬉しいです。また、このイベントを通じて、網膜芽細胞腫のことを当事者がどう思っているかを含めて、多くの方々に病気のことをお伝えできたらと思います。

    谷岡さんご家族とレット症候群

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    谷岡哲次さん・紗帆さんご家族

    谷岡さんのお子さん・紗帆さんは、2歳の頃にレット症候群と診断。ようやく確定診断に至ったものの、現時点では「治療法がない」と知った、谷岡さん。「治療法確立のために、自分ができることをする」と決意し、立ち上げたのが「NPO法人レット症候群支援機構」だった。理事として、当事者支援や根治療法確立へ向けた研究支援など、さまざまな活動を行っている。

    ※レット症候群への診断への道のりなど、谷岡さんのご経験や思いについては、コチラの記事をご覧ください


    イベントへの応募を決意された理由について、教えてください。

    レット症候群の当事者支援をしていることもあり、以前から「疾患啓発」と「娘の思い出づくり」を一緒に出来るイベントを考えていました。ただ、日々の生活、介護、仕事に追われて企画を進める時間が取れず、時間だけが過ぎていきました。そんな中で今回の企画を知り、駄目元で応募したんです。参加を知った時は、うれしかったですね。

    願い実現への意気込みについて教えてください。

    レット症候群の子どもは、感受性が豊かだと言われています。このイベントを通じて、同じ疾患と向き合っている方々と、子どもの感受性の豊かさと可愛らしさを楽しく共有しつつ、10月のレット症候群啓発月間を迎えたいと考えています。

    当日、無事に願いを叶えられるように体調管理もしっかり行っていきます。また、今回のイベントを通じて、他のレット症候群のお友だちとも実際に会う機会があります。最近は、コロナ禍でオンラインでのイベントがほとんどだったので、娘が友だちと会った時にどんな反応をしてくれるかも楽しみです。


    願いの詳細や、実際に願いを叶えている様子などを含めて、後日、記事でご紹介する予定です。また、それぞれの3家族と関わりのある遺伝性疾患についても、あわせてご紹介していきます。引き続き、どうぞお楽しみに!(遺伝性疾患プラス編集部)

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