知っておきたい医療用語~遺伝子治療~
遺伝性疾患プラス編集長 二瓶秋子
遺伝子治療は、「遺伝子を治す」治療と「遺伝子で治す」治療の2通りの治療を指す言葉です。
「遺伝子を治す」治療は、病気の細胞が持つ遺伝子の傷そのものを治す治療、「遺伝子で治す」治療は、細胞に何らかの遺伝子操作を施すことで治す治療です。
遺伝子治療の対象となる疾患は、遺伝性疾患に限らず、がんなどの難治性疾患も含まれています。
現在、日本で薬事承認されている遺伝子治療は、筋肉に症状が出る遺伝性疾患の「脊髄性筋萎縮症」に対するAAVベクター遺伝子治療、血液のがんである急性リンパ性白血病や悪性リンパ腫を対象としたCAR-T細胞療法など、まだ少数ではありますが、複数あります。このほか、承認に向けた臨床試験も複数行われています。
「遺伝子治療」ぜひ覚えておいてください。