謹んで新春のお慶びを申し上げます
2024年は皆さまにとって、どのような一年だったでしょうか。能登半島地震の発生や南海トラフ地震臨時情報の発表、猛暑や大雨など、地球の変化を感じるような出来事がいくつもあった中で、毎日をより一層大事に過ごしていこうと意識された方も多かったのではないかと思います。私もその一人です。一方で、オリンピックなど、スポーツ界での明るいビッグニュースに元気をもらえることもありました。中には「自分ももうちょっと頑張ってみようかな!」と思う気持ちをもらったという方もいらっしゃったかも知れません。私もその一人です。この他、久々の新札発行も印象的な年でした。
さて、遺伝性疾患プラスは昨年、オープン4周年のテーマ「まんべんなく声を聞き、まんべんなく届ける」のもとで、さまざまな活動を行いました。中でも、特別企画として、【東西南北の専門医が徹底討論!「お住まいの地域における受診のお困りごと」】を開催しました。これは、これまでに複数寄せられていた、「地域により得られる情報や受けられる診療に偏りがある」というお声を受けて企画したものです。このイベントでは、読者の皆さまからお寄せいただいた質問事項に、東京、大阪、沖縄、北海道で診療する遺伝性疾患の専門医の先生方にお答えいただきました。また、各地域での遺伝医療の均てん化に向けた取り組みについてもお話しいただきました。全国津々浦々から課題や質問をお寄せいただけたのは、まさにインターネットの力だと感じています。さらに、遠方にお住いの普段大変お忙しい先生方にお集まりいただいて開催できたのは、コロナ禍によりオンライン会議が当たり前になったからこその実現だったと思います。ご参加いただいた先生方からも、記事を読んだ方々からも「良い企画だった」と、うれしくありがたいコメントをいただくことができましたが、私たち編集スタッフ一同にとっても、大変貴重な機会となりました。
一方で、オンラインではなく編集スタッフが直接現場に足を運び、いろいろな当事者支援団体の方々と対面でご挨拶をして、直近のニーズをおうかがいする取り組みも行いました。第48回日本遺伝カウンセリング学会学術集会、第65回日本先天代謝異常学会学術集会といった学会のほか、「遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)を考える日」制定記念イベントなどでご挨拶とともにうかがったご意見を、記事のリニューアルやその後のサイト改善に反映するに至ったことも複数ありました。また、世界希少・難治性疾患の日(RDD)に開催されたイベントで初めてご挨拶したことがきっかけで、ご紹介記事を掲載させていただいた支援団体様もありました。こうした交流ができるようになったことは、4歳になった遺伝性疾患プラスの大きな成長と感じるところの一つでもありました。このほか、遺伝性疾患プラスが目指していることなどについて、初めて外部の団体様(CancerX、DIA Japan)から講演の機会をいただけたのも、大きな成長だと思っています。いつも率直なご意見をくださる皆さまや、学会や講演等にお招きくださった方々に、心より感謝申し上げます。
最後に、昨年遺伝性疾患プラスは、LINE公式アカウントをリニューアルし、皆さまの声を直接うかがいやすい仕組みを作りました。既に、LINEを活用してさまざまなアンケートを実施し、皆さまのお声をうかがい始めています。アンケートの結果は、記事の形でご報告しているほか、現在、新しい取り組みとして、アンケートに基づいた研究も開始しています。「読者の皆さまにはぜひLINE公式アカウントも併せてご活用いただき、貴重な「声」をどんどんお寄せいただくことで、一緒に遺伝性疾患プラスをより良いプラットフォームに育てていきたい!」と、編集スタッフ一同、熱望しています。(疾患に関わらない方々もぜひご登録ください。簡単なアンケートにお答えいただくことで、LINE限定コンテンツもご利用いただけます。)
5周年テーマ「もっと広くつながろう」
2025年、早いもので遺伝性疾患プラスは5周年を迎えます。5周年のテーマは「もっと広くつながろう」。疾患を超えて、ときに強く、ときにゆるく、これまでより、もっともっと、みんなでつながることができる何かができればと、編集スタッフ一同、鋭意企画中です。何をやるかは???ジーン君にきょうだいが生まれる可能性も…?乞うご期待!
「まんべんなく声を聞き、まんべんなく届ける」のは簡単なことではありませんが、これからも、皆さまのお声に耳を傾け、一歩ずつではありますが、より良い情報提供に努めてまいります。ぜひいつでもお気軽にご意見・ご要望をお寄せ頂ければ幸いです。
本年も遺伝性疾患プラスを、何卒宜しくお願い申し上げます。
2025年1月6日
遺伝性疾患プラス編集長 二瓶秋子