「家族歴」を知ることはなぜ重要なのですか?

遺伝性疾患プラス編集部

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0908 03why Is It Important To Know My Family Medical History

家族歴とは、本人とその近親者の健康(病気)情報を記録したものを意味します。子ども、兄弟姉妹、両親、おじ、おば、姪・甥、祖父母、いとこなど、3世代にわたる親族の情報が全て含まれるものが、完全な家族歴とされます。

家族は、同じような遺伝的背景を持ち、また多くの場合、同じような生活環境の中で過ごします。これらの要因は、家族に共通する疾患を見つける手掛かりになります。医療者は、親族間の疾患のパターンなどから、本人、家族、あるいは次の世代において、特定の疾患を発症するリスクが高まっているかどうかを判断することがあります。

家族歴は、心臓病や高血圧、脳卒中、特定のがん、2型糖尿病などの一般的な疾患の発症リスクが通常よりも高いかを特定する手がかりにもなります。これらの疾患は、遺伝的要因・環境要因・生活スタイルの組み合わせに影響を受けて発症することがわかっているからです。家族歴は、嚢胞性線維症や鎌状赤血球症など、単一遺伝子の変異によって引き起こされるまれな疾患のリスクについても知ることができます。

ただし、親族に疾患をもつ人がいるからといって、その子どもなどが確実にその疾患を発症するというわけではありません。逆に、家族や親族にその疾患の人がいない場合でも、発症リスクがある人もいます。

家族歴を知ることは、自分自身の将来の病気の予防策につながります。例えば医療者は、特定のがんのリスクが高い人に対しては、より早い年齢からのより頻繁な検診(マンモグラフィや大腸内視鏡検査など)を、また、家族に疾患がある人には定期検診や検査を勧めることがあります。さらに、健康的な食生活、定期的な運動、禁煙などライフスタイルの改善は、心臓病やその他の一般的な病気にかかるリスクの低下につながります。

家族歴を知る最も簡単な方法は、親戚に健康状態について話を聞くことです。これまでに何か健康上の問題があったか、それはいつ頃だったか。家族が集まったときは、お互いの健康について話し合う良い機会となるでしょう。この他、カルテや死亡記事や死亡証明書などの文書を入手することで、家族歴を完成させることはできます。何より重要なのは、最新の情報に基づいて、定期的に医療者と情報を共有することです。(遺伝性疾患プラス編集部)

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