家族の中で複数の人が特定の疾患に罹患している場合、その疾患の発症に関連した「家系」と表現されることがあります。遺伝子の変異によって引き起こされる疾患は家族の複数の人に影響を与える場合があり、これは遺伝(親から子へと受け継がれる)する可能性があります。また疾患によってはある家系で発症が見られたとしても、それが単一の遺伝子の変異を原因としているわけではないこともあります。それは食生活や汚染物質などの環境要因によって引き起こされていたり、遺伝要因と環境要因を含めた複合的な要因によって引き起こされていたりします。
家族内で発症が見られている疾患が遺伝するかどうかを判断するのは必ずしも容易ではありません。遺伝学の専門家はその人の家族の健康や病歴(その人の近親者や親戚に関する健康情報の記録)を用いて疾患に遺伝的要素があるかを判断します。家族の血縁をたどって(通常は、第一度、第二度、第三度近親者)の健康状態について尋ねます。(提供:ステラ・メディックス)
近親度 | 例 |
第一度近親者 | 両親、子供、兄弟、姉妹 |
第二度近親者 | 祖父母、叔父・叔母、姪・甥、孫 |
第三度近親者 | 従兄弟・従姉妹 |