「有病率」「死亡率」など、遺伝性疾患の統計で使用される言葉の解釈は?

遺伝性疾患プラス編集部

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統計データは、ある症状がどの程度一般的なのか、何人の人がその症状を持っているのか、あるいは、ある人がその症状を発症する可能性はどの程度なのか、といった情報となるものです。個人を特定するものではありませんが、人々の集団に基づいた推定値が算出されます。遺伝学の専門家は、その人の家族歴、病歴、その他の要因を考慮して、統計を解釈し、それがその人にとってどのような意味を持つかを説明します。

遺伝的な状態や障害などを説明する際に、しばしば使われる統計用語がいくつかあります。用語には次のようなものがあります。

用語 解釈 例文
発症頻度、出現率(Incidence) 特定の集団において、特定の期間に遺伝性疾患を発症した人数や遺伝子変異が起きた数。「何人あたり何人」など、発生した総人数が示されることが多い。 米国では、毎年約20万人に1人がA症候群と診断されている。

昨年、全世界で推定1万5,000人がB症候群と診断された。
有病率(Prevalence) 特定の集団において、特定の期間に遺伝性疾患を発症している人数や遺伝子変異が起きている数の総数。年齢を問わず、新たに診断された人とすでに診断されている人の両方が含まれる。有病率は、「何人あたり1人」という形で書かれたり、ある条件を持つ人の総数として書かれたりすることが多い。 現在、米国では10万人に1人がA症候群に罹患している。

現在、世界で約10万人の子どもがB症候群を患っている。
死亡率(Mortality) 特定のグループに発生した特定の疾患による1年間の死亡者数のこと。死亡率は通常、総死亡数で表される。 2020年には、全世界で推定1万2,000人がC症候群で亡くなった。
生涯リスク、ライフタイム・リスク(Lifetime risk) 生涯のある時点で特定の疾患を発症する平均的なリスクのこと。パーセンテージや「何人に1人」のように示されることが多い。1年または10年ごとのリスクは、生涯リスクよりもはるかに低いことを覚えておくことが重要。加えて、他の要因によって、平均と比較してリスクが高くなったり低くなったりすることがある。 米国では、生涯で約1%の人がD型障害を発症するといわれている。

D型障害を発症する生涯リスクは100人に1人だ。

 

(遺伝性疾患プラス編集部)

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