二瓶: 皆さん、こんにちは!遺伝性疾患の患者さん・ご家族向けメディア「遺伝性疾患プラス」編集長の二瓶です。「教えて!編集長」は、遺伝性疾患に関わる難しい内容をわかりやすくお届けするコーナーです。
山田: 皆さん、こんにちは!遺伝性疾患プラス編集部の山田です。今回から、皆さんにより気軽に知っていただくために、ラジオ感覚で聞いて頂ける音声コーナーを始めました。
二瓶: それでは、最初にクイズです!
「生物のゲノムのうち、狙ったDNA配列をピンポイントで切断し、思い通りに書き換えることができる技術を何と言うでしょうか?」
山田: 二瓶さん、ちょっと難しいのでヒントを教えてください!
二瓶: ヒントは、私たち編集部員とちょっとなじみがあるような名前で、「〇〇〇編集」です。
正解は、「ゲノム編集」です!
山田: 「ゲノム編集」でした!
二瓶: 狙った配列を自由に書き換えられるということで、遺伝性疾患に対する治療への応用が期待される技術というわけですが、このゲノム編集にはいくつか種類があります。
特に、ノーベル賞を受賞した「CRISPR-Cas9(クリスパーキャスナイン)」という技術が有名で、名前を聞いたことがあると方もいらっしゃるかもしれません。
山田: CRISPR-Cas9って、どんな技術なんですか?
二瓶: CRISPR-Cas9は、DNAを切る「ハサミ」のようなものなんです。CRISPR-Cas9のすごいところは、長いDNAの中でも、狙い撃ちした1か所だけを切ることができるハサミだというところです。これが大きな特徴なんですよ。
山田: 「ハサミ」のような技術なんですね。でも、「配列を思い通りに書き換える」というのは、どのようにやっているんですか?
二瓶: 実は、CRISPR-Cas9の担当は、DNAを狙ったところで切る部分だけです。切った後に文字列が書き換わるのは、細胞の中で自然に起きていることなんですよ。つまり、文字列の書き換えは細胞自身の機能で修復されています。これも、この技術の大きな特徴です。
山田: 細胞が元々持つ機能を、うまく利用した技術なんですね。
二瓶: そうなんです。それでは、今日の内容を歌に乗せておさらいしてみましょう!
(歌)
♪DNAの狙ったところを思い通りに書き換える
ノーベル賞も取った技術は「ゲノム編集」だよ~
病気の治療に応用できる
すご~い技術だよ~♪
それでは、次回もお楽しみに。さようなら!(遺伝性疾患プラス編集部)