【教えて!編集長 Radio ver.】③希少疾患と遺伝性疾患の関係。未診断疾患って何?

遺伝性疾患プラス編集部

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二瓶: 皆さん、こんにちは!遺伝性疾患の患者さん・ご家族向けメディア「遺伝性疾患プラス」編集長の二瓶です。「教えて!編集長」は、遺伝性疾患に関わる難しい内容をわかりやすくお届けするコーナーです。

山田: 皆さん、こんにちは!遺伝性疾患プラス編集部の山田です。今回も、ラジオ感覚で聞いて頂ける音声コーナーでお届けします。

さて、今日のテーマは「希少疾患」と「遺伝性疾患」です。

それでは、ここでクイズです。希少疾患のうち遺伝性疾患の占める割合は、どのくらいでしょうか?次の3つの中から選んでみましょう。

①約1割

②約5割

③約8割

正解は、③の約8割です。

山田: 約8割ですか。希少疾患って、ほとんど遺伝性疾患なんですね。患者さんの数は、どのくらいなんですか?

二瓶: 例えばアメリカの場合、希少疾患全体をあわせると、人口の約6%~8%いると推定されています。ここから計算すると、世界の希少疾患の患者さんは少なくとも3億5000万人くらいはいると考えられるんですよ。

山田: では、希少疾患の種類はどのくらいあるんですか?

二瓶: 少なくても、9,000種類以上あると推定されています。そして、このうちの約8割、つまり、7,000種類くらいは、遺伝性疾患ということですね。

山田: 希少疾患や遺伝性疾患って、そんなに多くの種類があるんですか!

二瓶: そうなんですよ。一方で、患者さんの数が少ないことから、診断名を付けられない病気がたくさんあります。こういった「未診断疾患」のほとんどは、希少疾患なんです。

山田: 「未診断疾患」ですか?

二瓶: 未診断疾患は、症状は現れているのに原因が見つからず、診断がつかない状態のことです。何年も診断がつかずに悩んでいる未診断疾患の患者さんが、実は大勢いるんですよ。

こうした状況を打開するため、日本では2015年に「未診断疾患イニシアチブ(通称:IRUD)」というプロジェクトが立ち上がりました。IRUDは、遺伝子を調べて病気の原因を探るプロジェクトで、今少しずつその成果が現れています。

山田: 希少疾患や遺伝性疾患を取り巻く環境は、少しずつ改善されているんですね。

二瓶: ですね。今後ますます改善されていくことに期待したいですね!それでは、今日のまとめです。

それでは、今日の内容を歌に乗せておさらいしてみましょう!

(歌)
♪希少疾患9000種類
そのうち8割遺伝性
未診断の人も多いけれど その人たちのため
IRUDというプロジェクトを国で進めてるよ~♪

 

それでは、次回もお楽しみに。さようなら!(遺伝性疾患プラス編集部)

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